【OIC】経済~進む「円安」~

こんにちは。木原です。

10月16日(日)に、OICワークショップ10月第1回を実施しました!

テーマは円安

今年の5月にも同じテーマで実施しましたが、その後さらに円安が進み、日々話題となっているため再度テーマとして扱うことにしました。「32年ぶり」と言われるこの度の円安、いったい何が起きているのか?今、世の中はどういった状態なのか?皆で学んでいきました。

OICプログラムとは?

※読み飛ばす場合はこちら

OICプログラムは、世界で起きていることや重要なテーマについて関心を持ち、自分で考え行動するきっかけになるとともに

  • 批判的・論理的に思考する力
  • 他者と議論する力
  • 自分で情報収集し、判断する力

を鍛えることを目的とした、主に中高生(一部小学生も参加可)対象のワークショップです。

 

今は「VUCA時代」といわれる、社会が激しく変化し先が読めない時代です。例えば2011年にアメリカの小学校に入学した入学した子供たちの65%はその時存在しない職業に就くだろう、という予測もされています。また約3分の1の企業が外国人留学生を採用するというデータもあり、一生日本人とだけ仕事をする、日本人だから日本の企業に就職できるという時代は終わったと言えるでしょう。だからこそ、こういった先行き不透明な時代を生き抜くために必要な力を身につけなければなりません。本ワークショップでは、まずは世の中で起きていることを知り、深く考え、他者と意見交換をするといった経験を積んでもらいたいと考えています。

本ワークショップでは次のことを大事にしています。

OICワークショップに参加する時の心構え

発言は自由!(どんな意見も歓迎)
※答えは一つとは限らない

聞く姿勢も大事。人の意見に相槌を拍手を送ろう!

ここには、

  • 様々な視点で柔軟に意見を出し合って学びあう
  • 意見を言うことにチャレンジする
  • 聞く姿勢を身に着ける

ことを実践してもらう狙いがあります。

今回のテーマについて

物価と賃金

まずはじめに、海外(アメリカ)と比べた日本の物価の状況を体感できる実例を1つ紹介。

上は東京の中心である虎ノ門のランチセット、下はアメリカの郊外の大学のカフェテリアのランチ。それぞれ、いくらでしょうか?

本記事をお読みの方も、ぜひ一度、お考え下さい。

↓ ↓ ↓

日本は東京の中心地、対してアメリカの方は郊外の大学のカフェテリアというのが、より日本の現状を表しているように思います。またこんな例もありました。

多くの先進国でモノの価格は上昇しているが、その分賃金も上昇しています。しかし日本では賃金上昇がほとんどなく、日本人の経済力が世界の物価上昇についていけなくなってしまっているという訳ですね。アメリカの大学の学費の例はとても分かりやすいなと感じます。ここ20年間で、ドルベースで2倍以上、円換算にすると円安の影響でさらに高くなっているということがよくわかります。この例も郊外にある大学とのことですから、都心にある大学や、日本でもよく耳にする有名な大学はもっともっと高いのでしょう。この費用では、進学するのが難しい家庭が日本には少なくなさそうです。近い将来、日本人はアメリカの大学に進学できなくなってしまうかもしれませんね…。

個人ワークと発表

円安とインフレについて、その仕組みや、今実際に起きていることを学んだところで、次のテーマで各々調べたり考えたりし、発表してもらいました。「円安」も「円高」もそれ自体が悪いというわけではありませんが、それぞれの状況が追い風となる人、逆風となる人、がいます。例えば下記の通り、円安は海外からものを買ってもらいやすい時です。今回はそういった、“今、どんな状態なのか”を具体的に知るためのワークです。

発表

上記の探究テーマに対して出てきた意見を、一部ご紹介します。

中1の参加者

折り紙や和紙など、日本独自の伝統的なもの

ファシリテーター

他の国にはマネできないものだね。

中学3年

精密機械(時計など)

ファシリテーター

なるほど。あとは、精密機械といえばコンピュータかな。昔は日本は強かったけど、今はもう、半導体の技術では台湾の方が日本よりも進んでいるのですよね。

中2の参加者

人気のアニメグッズ

ファシリテーター

実は Made in China で、日本のコンテンツで中国が儲けるみたいなことにならないかな?(笑)

版権の関係で日本にお金が入ってくるようにできるかもね。

まとめ

最後に、最近日本に来ている外国人観光客へ色々取材をしている動画を皆で視聴しました。この中で「3万2000円も使ったよ」というくだりがあり、我々の感覚では一見すると「めっちゃ使ってるじゃん」と感じてしまいますが、彼らからすると「220ドルしか使っていない」、つまり“安い”という感覚なのでしょう。今海外から日本に来る理由は、もちろん日本が行きたいと思える場所だからというのもあるかもしれませんが、本質的には一言、「安いから」だと言えるでしょう。一昔前まで、日本人が東南アジアに行って「安いな~」と感じていたのと同じ感覚です。

一方で、海外の人が日本を安いと感じるということは、日本円で生活している我々は大変だということ。日本で生活が完結していると分かりにくいかもしれませんが、アメリカに留学している日本人は本当に大変そうです。為替相場は変動していくかもしれませんが、物価と賃金については日本の国力の問題でもあるため、この先さらに厳しい状況になるかもしれません。そういった中で我々日本人はどうしていくべきか、よく考えなければなりませんね。

次回は10月30日、10月第2回は「安い国日本は、良いのか、悪いのか」をテーマに実施する予定ですので、お楽しみに!

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