第77回「税の作文にちなんで考える 税金」

第77回 探究型学習コース実施!
今回は中学生の夏休み課題である「税金の作文」で必要な「税金」について探究する場でした。
 
【アイスブレイク】
今回は税金について考えるにあたって、アイスブレイクとして以下の項目を発表。
少し時間を取って雑談交じりに話していきました!
 
①あなたのお名前は何ですか?
②あなたは今日「税金」に関わったでしょうか?
(例:○○を通じて受け取った、××の時に奪われた・・・)
③3歳児から「ぜいきんってなに?」と聞かれたら、あなたは何と答えますか?(大喜利)
 
【インプット】
〇税金とは簡単に言えば、
・国民や会社がお金を少しずつ出し合い
・内閣がその使い道(予算)案を作り
・国会で議論され
・公共サービスや施設などに使われる
というもの
 
〇税金は以下のようないろいろなところに使われる
・警察、消防
・ごみ処理
・道路
・公園や図書館
・学校
・医療
・・・
 
〇具体的には、、
・物を買った⇒消費税
・給料をもらった⇒所得税
・親からお金をもらった⇒贈与税
・・・
固定資産税、相続税、酒税、法人税、住民税、自動車税
といったものがある
 
【問いかけ】
①多くの人は「税金」を【収める】ではなく、【取られた】【奪われた】と言います。なぜでしょうか?
 
②「税金」が存在しない町とはどんな町ですか?
 「税金」がない町にあなたは住みたいですか?
 「税金」がない町なんて考えられないという方は、どうして考えられないでしょうか?
 
 
【探究】
 
ーーー
 
①納税者、本人の意識のなかに 使途が不明で理解できないかのうせいがあるので。
 
②タックスヘイブン
 桃源郷 ユートピア 天国
 一度は行ってみたい?
 
ーーー
 
・望んで支払っているものじゃないから
⇒やむを得なく払っているもの、仕方なく払うもの
 望んでないから奪ったという表現が良い
 
・税金を支払ってる自分に対してそれが誰かのためになっている実感が存在しないから
⇒意識がないので、仕方なくみたいな部分がついてくる
 
・お金が減ることそのものが誰にとってもいいことではないから
⇒お金こんなにあったけど税金で、、、
⇒嬉しくないからイライラする
⇒結果、奪われたみたいになる
 
いま公共で受けられてるサービスの存在しない街
⇒整備された道路もなかったり色々問題あり
⇒住んでる人が全員困りまくっている街
住みたいか⇒住みたい
そこまでになると人間の本性が出てきそうなのでむしろ住んでみたい
 
ーーー
 
・気が付いたらお金が減ってるから
・望んでやっている訳ではないから
・昔からの考えが残ってるから(米取られるー 九州連れていかれるよー 俺の布がー…….etc)
 
・大自然で完全自給自足制
・世紀末 建物は崩れて放置されゴミも放置される
・お金がかかるからと警察が消える
⇒893や肩パッド付けた奴らが大暴れ
 
ーーー
 
①税金を「納める」ではなく「取られた」感がするのはなぜ?
・事実上自分の意思に関係なく払うことになっているから
⇒インプットの時のやりとりをヒントに考えると、、
 例えば消費税の仕組みは自分が生まれる前からあった。
 =僕らの先祖が選んだ議員が決めたこと
 =僕らの先祖の代表意見
 ≠僕らの意見
 
・けど、、別にアップデートする必要はない
 ≒ようわからんがとりあえずうまく回ってるので、疑問は残るがあまり口出しはしない
※納得するには、、
 
・税金の仕組み(≒できた経緯)を理解する
 
・作った人が何を考えたのか一生懸命考えてみる
 
②税金が存在しない町はどんな町か
・税金⇒信頼できる中央集権期間に皆で少しずつお金を預ける
 ≒金の使い方を(理論上は)最大効率化する仕組み
なので、、税金がない街とは、、
 
・皆が思い思いに金(資産)を使う
⇒自分のスペース
⇒自分が使ってもいいと思う範囲
 
・金持ちの生活空間は快適、貧乏人はヤバい、生きていけない?
 
☆住みたいか
・自分が貧乏人⇒嫌だ
・自分が金持ち⇒貧乏人から恨まれそうなので、やはり嫌だ
※the 弱肉強食の町だな
⇒逆になんで町を形成してるんだろう…
 
〇別の視点
・もし全員が協力することができたら
⇒物々交換、力併せて城壁の修復、役割分担、、
⇒コミュニティを大きくしていく過程でやはり税金という手段にたどり着きそう
※つまりこの町は「税金」システムにたどり着く前の段階の文明
 
・油田町(オイルタウン)
無限に富が湧いてくるとして、、
民間管理⇒税金
公共管理⇒税金取る必要ない
ここなら住んでもいいかな(政府が腐ってなければ良い暮らしができそう)
 
ーーー
 
・社会に能動的に参画している自覚がない場合、「取られた」「奪われた」になるのでは?
 
・確かに一人一人の稼いだお金でもあるだろうけど、生きていること自体にそれなりに国家や社会から守られているという感覚がなくなっている?
 
・してもらって当たり前になっている?ということかな??
 
・税金が存在しない町は、理想としてあってほしい。
 
・システム化しなくても、その町の住人個々が、労働や何かで社会に必要不可欠なものを支える、提供することができれば、税金として確保する必要はなさそう。
 
・また、権力の一極集中もなくせるのではないかと思う。
 
・一人一人が尊重され、同時に主体的に社会に関わる、また弱者は当たり前に支えられる、という精神性が伴えば。
 
・それが簡単ではないからシステムとして同意のもと確立されていると思う。
 
・なので、理想としてあればいいなと思う。
 
ーーー
 
【1、税金は何で奪われるもの?というの?】
・道路、病院、学校…
基本的には”買い物と同じ”だけど、
 
・選べない(買わないは無いので)
 
・欲しい分だけ買えない(宮城の道路いらないよ、とか言えない)
 
・買った嬉しさが感じられない(買い物は嬉しいものなのに)
*どんぶり勘定しすぎじゃない?
 
【2、税金がない街に住みたい?】
・自分がスーパーお金持ちなら、是非住みたい。
⇒欲しい分だけ買えればいい。
*門前町や楽市楽座(的な)例
 
ーーー
・交通違反の反則金をもっと多く。
 
・北海道はJRと地下鉄だけ!もっと私鉄が欲しいのかな?
 
・市区町村税なのか、都道府県税なのか? →市立なのか?県立なのか?国立なのか?
 
・日本すごいわ。 補助金の種類。
 愛媛県松山市は50種類以上!下手したら100種類かも
・日本の国債をゼロにすれば、取られてる感が少なくなるのかな?
 
・ベーシックインカムがあるといいのでは?
 
・逆に、町内会日だけで村運営しているのを想像すると面白いですな!
 
ーーー
 
・税金のことをよく分かっていなくて、義務的に取られるもの=税金だから
 
・ 生活保護受けられない=ホームレス増える
 
・日本でやったら。。。
⇒生活保護受けられない=ホームレス増える、
⇒貧富の格差がもっと開く、(教育、健康、)
 
ーーー
 
不謹慎かも知んないけど前の都知事とかウグイスとかの事件があるからかな?
 
②でも税金がない=インフラ発達してない
⇒テレビもねぇラジオもねぇ道路もきれいになってねぇみたいな?
 
ーーー
//🔨🔨🔨打ちこわし🔨🔨🔨
//自分で払ってる感覚がない⇒何にどれくらい使ったのか、表示されないから?
//繋がりが感じられないから?
//投資にマイナスの概念をしてしまう日本人
//ひえぇ
//お金って結局誰のものでもないですね
//物理的にも間接的にも
//所得に対する,,,対価?
//お金の勉強しないのは、減税されるから
//お金の勉強を国民にさせたほうがいいのか、させない方がいいのか
//節税対策されるけど、、それ以上に外貨を稼ぐことはできれば、国にとってはプラス??
//理解していない人ばかりでもそれはそれで地獄絵図
//たしかに!
//税金は公民で習い、簿記は家庭科で習う
//確かに家庭科でお金についての項目ついたね
//公民で税金のことかかれたね
//社会の中でお金がどう動くか、富とはどういうことなのか⇒社会科
 自分の手元にあるお金をどう使うか、管理するか⇒家庭科
 ってことですかね
//還付金
//戻ってこーい
//☆使う責任
//お金が先に普遍的であるわけではなく、また何かの先にたって存在しているものでもなくて、モノやサービスの対価がお金という、一定のコンセンサスのあるお金というものに置き換えているだけ
 
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【ファシリテーターより】
~新関さんよりコメント~
 今回は、多くの方がネガティブなイメージを抱いている「税金」というテーマを取り扱いました。税金という言葉を耳にすると、「搾取」「どこに使われているかわからないから不満」といったイメージが頭を過ります。他方で、今のところ世界中どこを探しても税金制度を導入していない国家は見つかりません。人類が生活を営む上で、国家内のサービスや秩序を維持する仕組みとして、税金は世界各地で大昔から導入されていました。人類な偉大な発明の1つである税金に対して思いを馳せようと本イベントに参加された好奇心旺盛な皆様に、心から敬意を表します。また、本イベントを通じて、国家そのもののあり方を考えるきっかけとなったのであれば、私は非常に嬉しいです。
本イベントにおいて、私が印象的だったと感じた点は以下のとおりです。
 
・「税金」がテーマにも関わらず、「金融経済教育」「財の再分配」「民主主義」「お金そのもの」等、検討テーマが広範囲に拡散した点。
 (税金を議論すると、一般的には、誰からどれぐらい納めてもらうかという視点に収斂しがちであるが、今回の会では、どこにどれぐらい配分するべきかという視点がある状態で対話がなされていた。この点には心から敬意を表したい。)
 
・参加者が統治者の視点まで思いを馳せることが困難であった点(税金を再配分する側の心理など)。
 
・「税金」自体を必要悪と捉える参加者が多数を占めていた点。「税金」は存在しないことが理想であるが、存在していることは妥協の産物なのか。
 
・納税にあたって、国民の主体性が求められていない(勝手に取られる)構造に対する不思議さがコンセンサスとなっていた点。
多くの方が思考を巡らせていないテーマには、実は好奇心を擽る面白い要素が満載です。
 
何となく難しそう…そのようなテーマにこそ、あなたの中でイノベーションが引き起こるスイッチが隠れています。
これからの未来を描いていく一人一人の中で何かが開花し、閉塞感ではなく、開放感が溢れる世の中になることを切に願っております。
そのような開花/開眼する方を一人でも多く増やしたい思いで私は日々活動しています。私と共創したい方がいましたら、お気軽にご連絡ください。
 
最後に、本イベントの運営にご協力いただいた皆様、トータルファシリテーターの木原先生に対して、心から御礼申し上げます。
 
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次回、第78回は『人はなぜペットを飼うのか』というテーマで、皆で考え話し合ってまいります!
今後もまた面白くて学びになる探究の場を実施してまいりますので、お楽しみに!
探究

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