第148回「我々は将来何を食べているのか」

第148回 探究型ワークショップ実施!
テーマは「我々は将来何を食べているのか」です!
 

本日の問い

私たちは将来、どのようなものを食べているだろうか。
私たち自身が生きているうちの話でも、遠い未来の話しでもOKです!
 

探究

インプットセッション中のやりとり

~「犬」「桃」「塩辛」⇒何時代の食?~
>>江戸時代っ!(フライング回答)
>>!?
>>およよ
>>縄文
>>飛鳥?
>>弥生?
>>平安時代
>>縄文ではー?
>>奈良!
>>田んぼで魚って取れるんですね
>>川から入ったんですかね
(排水システムがアレだったので)川とつながっていたのが多かったはずー!
>>「蘇」数年前に突然はやりましたよね!
>>たしかにみたことあります…!>「蘇」の話
 
~平安時代、一番良い食事をしていたのは?~
1,貴族 2、地方豪族 3,庶民
>>2
>>当然「1」!
>>万葉集に載ってますね うなぎのこと
>>2
>>2
>>2
>>(とみせかけて2か…?)
>>貴族
>>1!
 
>>新鮮なものが食べれるってかなりアドバンテージですよね
>>今新鮮な魚に飢えてます
>>なるほど、海産資源って貴重なのですね…>魚話
>>天皇が進んでお肉食べる日、とかやっていたのですよねー!
>>すきやき老舗「今半」とかは今でも同日にキャンペーンやっている。
>>木村屋のアンパンは茨城の牛久市出身の人です。
>>北海道開拓団なので採用されたとか…(カレー)
>>へええ…!>あんぱん
↑木村屋さんアンパンすごい…!
>>ミドリムシクッキー
>>ユーグレナ(ミドリムシ)は意外といい感じですよねー!?
 

グループトーク

基本的には、
肉を肉として
とか
魚を魚として
食べる形はなくなっていくのではないか?
人口増加と食料不足の関係
水産資源の枯渇
など
考えられる
いまでも、
大豆でつくる人口肉
などは大量生産も間近なのではないかと思われる
最近は、
こんにゃくでつくる魚肉
などあるらしいです。
で、その究極の形は、
アニメPSYCHO-PASSに出てくる、ハイパーオーツ
かな、と思う。
政治や経済の混乱による全世界的社会不安から安定した社会を構築した近未来の日本という作品の背景はあるのですが、
そこは省略します。
たしか、遺伝子組み換えでつくられた特殊な小麦で、
あらゆる食事はこのハイパーオーツの加工によってつくられる。
オートサーバーなる家電で、
「今日は中華料理かな」
と命令すると、
自動的に中華料理に加工されて料理が出てくる。
ハイパーオーツのメリットは、
一元管理で生産がコントロールされていて、
作中では食料自給率ははぼ100%になっていた。
こういう未来はありそうな気がする。
 
>>その世界でのシェフは「デザイナー」
⇒どう味を創り出すか?
>>「農業」もなくなっている
>>カニカマはおいしい
>>昔の人だってガンモドキを開発していた
 
ー--
 
昆虫食でサナギとかイナゴ、幼虫などになると思う。
風味としては甲殻類に似たような味がするそう。
人口増加による食糧難の解決にも。
あとは人工肉などもありえるかも。
メリットとしては環境に優しいらしい!
 
>>僕たちの世代では虫はあきらめて次の世代に普及していく?
>>その時代に生まれたら、それが当たり前
>>昆虫食を受け入れられるかどうかは、慣れの問題
(子供の頃に、美味しいと感じられれば、受け入れられる?)
 
ー--
 
将来どんなものを(どんなもので)食べているのか?
①3Dフードプリンターによる料理(個人食に特化)
②録食(録音,録画のように自動調理器による調理記憶,レシピ保存)
③陸上養殖魚
④〇〇ペースト(フードロス削減,保存食として)
⑤なんでもサプリメント(これ1錠で完食)
 
>>仙豆ですね(笑)
>>私も仙豆思い浮かべました笑
>>でも仙豆だけじゃ、味気ないのですよね。。(笑)
>>ダクト飯
ー白米だけ持って、定食屋さんの前で匂いを嗅ぎながら食べる
ってありましたよね
>>食べた気がする演出…!
>>オードリー春日?
>>へええ…!
 
ー--
 
願望、生きているうち・・・ずっと「ご飯」「お刺身」を食べていたいなぁ。
ご飯大好きなので、でもお魚さんは漁獲量減少するから高価になってしまうのかな・・・・・。
下手すると、宇宙食的なもの?サプリメント?
そうすると・・・
食に対する楽しみなくなってしまうのだろうか?
健康という目的で、調整された薬だか食事だかわからないものになっていたらどうしよう?
昆虫食は抵抗ある・・・・・
水耕栽培、養殖が拡大する?
トマト、レタス、エビ、フグ、チョウザメ、等。
食は文化とか習慣と密なので、なかなか変わりにくいっという面と食糧危機の時にどんな対応になるのか?
太平洋戦争の終戦後の食糧難の時代に、闇市の闇米を拒否して食糧管理法に沿った配給食糧のみを食べ続け、栄養失調で餓死した裁判官
もし自分が同じ環境下、その場になった時にどうするのだろう?
うちの畑、田んぼ雑木林で自給自足?
 
>>畑管理どうしているのかしら・・・!
>>りぼべじ?とかもありますよね
>>豆苗そだててますー!
 
ー--
 
『宇宙産食物』『家庭菜園産』の二分へ…?
現状/食糧危機!
・農業従事者数の減少
・気候危機による環境の不安定さ
・キーワードは土、水、日光
 →穀物生産はますます困難に…!
 →プラントベース移行したくてもできない泣
 →環境再生型農業も追いつけないのでは…
食料危機の背景>
・主食である穀物生産量の減少と
・フードマイレージ増加による食品ロス
宇宙での生産/
・環境に左右されにくい?
 →土から離れた生産方法
  ・フィルム栽培
  ・アクアポニックス
・徹底的なエネルギーロス削減が前提=循環
宇宙産&家庭菜園産の影響/
文化としての食は世界共通に統合されると同時に、家庭単位の多様性の方向へ…?
>>小松菜次挑戦してみます!
>>ふぁいとー!
>>日光⇒このまえのような大きな火山は地球規模で影響ありますね
>>ニホンハ セイジノ モンダイが…!?
(大規模農業、なかなか進まないのですよね…
>>農水省⇧
>>ひええ。。。!
>>江戸の循環型がちょっとモデル?
>>宇宙飛行士は綺麗にしたおしっこ、飲んでますしね…!
>>京野菜 加賀野菜・・・
>>9億人が貧困
>>一方で、10人に一人が肥満で悩む
・・・
>>地球全体でバランスを取る
>>ペアダイエット
 
ー--
 
食生活→もの×食べ方×スタイル
食べものの種類
 
①より色々な食の選択肢を持つ食生活をしている
・そもそも食べない(サプリやプロテインシェイクだけ)
・ベジタリアン
・肉食
・昆虫食
・色々な国の料理
・派生して文化の融合した料理
→今まで注目されなかった作物、生産地が発見されるのでは?
 
②逆に伝統的な料理はすたれる
・先日伝統料理をまとめた本が出た→保存しないと消える?
 
③一方で画一化した食事exファストフードなどに偏った食生活
・マクドナルドや、ピザのチェーン
・コロナ禍で時間があっても作らない(クックパッドの売上低迷)
・完全に外部で調達
 
食べ方
①個食がより進む
・家族と食べない、飲み会をしないなど(but100歳で8割誰かと食事)
 
②歯が使われなくなって寿命が縮む?
・サプリの台頭、ファストフードなどの柔らかいものを食べて歯が弱くなるのでは
(口腔機能の低下は身体の衰えの一つ)
(クックパッドは競合の動画調理サイト(クラシル等)に侵食されている説も…!?)
>>冷凍のおかずプレートを提供しているnushというのを利用しています。
⇒つくらなくなりました(笑)
>>古代エジプトの人たちは、固いパンを食べすぎて歯が削れてしまっていたらしいです(笑)
>>友達が朝食食わず夜食でレッドブルとカップ麺ばっかり食ってて不安
 
ー--
 
植物由来肉(作物は自給自足)
はちのこ(蛹も含む)
ざりがに(意外と美味いらしい)
イナゴ(佃煮とか有名な気がする)
そこら辺にいる外来種の魚(食用で輸入されたものも多いしいけそう)
豚みたいに今は主食でない生き物も品種改良で扱いやすくして飼って食う
 
>>小学生の頃、家族で近所の小川でザリガニつって食ってる友達がいた気がする…
>>いのししー豚、ですもんね
>>いつか、草むらでコオロギみたら、おいしそうと思うんですかね
>>タコも有名ですね
 
ー--
 
【ファシリも考えてみた!】
将来我々は何を食っているのか?
 
☆昔の人は何を食ってきたか?
〇食べたいもの
・日本の歴史だけでも非常に興味深い
・肉食禁止令が出された時、“隠れて食っていた”
・鰯はクソだと平安貴族の間で常識だった時代、紫式部は“隠れて食っていた”
・江戸が大火に見舞われた際、甲信地方から出稼ぎにやってきた労働者たちによって、蕎麦文化が江戸に定着した
・明治時代、パンは中にあんこを詰めてお菓子みたいにすることで売れた
・同じく、牛肉やカレーは飯にかけて食べるし、豚肉は天ぷら風に衣に包んで食べていた
 
つまり、、
(少なくとも日本人は)元々自分たちが食べていたものがとにかく好きで、
新しいモノも自分たちが食べたい形にアレンジして食べてきた。
 
なので、、
今まで食べてこなかったものを食べるようになることはあっても、
その際は自分たちが好きな形にアレンジして食べるのだろう。
宇宙時代となり、もし他の星に行くことがあれば、
そこで見たことない食材とであることはあるかもしれない。
 
〇食べざるを得ない(そこにある)もの
・古代エジプトやローマではイースト菌による発酵ができなかったため、固いパンを食べていた
(エジプト人のミイラは、歯が欠けているらしい)
・メソポタミアの人たちは、大麦パンを食べていた
ー塩害によって土地が弱り、小麦が育たなかったから
ーやがて大麦も育たなくなり、文明崩壊につながった
・お酒の歴史はめっちゃ古い
ー作り方は古今東西様々
ー日本の縄文(弥生?)時代でも、米を咀嚼し吐き出して、放置することでお酒を造っていた
ー西洋のワインは果実
(それぞれ、その土地で取れるもの)
昔は各地域が世界のすべてだった
すなわち、その地域内で全て完結していた
(交流はあったかもしれないが)
なので、そこで取れるものが基本的に彼らの食すもの。
やがてグローバル化が進んでいき、
世界中で人やモノの行き来が盛んになってゆくも、
人口問題を抱えつつ宇宙時代へと突入する現代においては、
もう一度地球全体が一つの国家のようになっていく。
(コロニーなど造らない場合は)
その中で完結することになるので、
今後地球で取れるものを食べるようになっていく。
また、食えなくなれば文明は崩壊するということは、
考えてみれば当然だし、実際歴史上そういうことがあった。
今もその可能性は0ではないのだろう。
国1つだけが食糧難になって亡ぶということはあまりないかもしれないが、
今それが起きるとすれば、それは地球規模だということなのかもしれない。
 
〇いざとなれば何でも食べる
・戦時中、カタツムリを粉末状にしたものや、襖を食べていた
 
〇便利な携帯食は開発される
・今で言えば宇宙食
・昔の日本で言えば兵糧
ーカラカラに炒った米
ー食える素材で作った縄
(荷物を持ち運ぶのに使い、食料にもなった)
そして、良いものは領域を超えて模倣される
 
〇技術による革命
・鎌倉時代「すり鉢」によって味噌を作れるようになった
ーこれは大革命
・現在は、自分たちで食材を創り出すことができるようになった
ーこれも大革命なのだろう
 
〇フードロス対策
・江戸時代、元禄の頃には庶民も3色白米を食えるようになった
・そうすると大量のぬかが余るので、それを無駄にしないためにぬか漬けが生まれた
⇒食べなくなったものが、新たな食べ物を生む
・また江戸の人達が流す生活排水(栄養満点)が江戸湾に流れ込み、素敵な漁場を作った
(今と違って化学汚染がない時代。うらやましい限り)
 
〇嗜好は変化する
・江戸の人達は非常にヘルシーだったので大トロは嫌われていた
・その後脂っこいものを徐々に食べるようになり
・その後化学調味料で味付けされたものを好んで食べるようになった
⇒それによって好んで食べるものも変わっていくのだろう
 
〇ただし、根底にある欲求はそう簡単には変化しない
(そう、、この先1万年くらいは)
・遺伝子や本能には逆らえない
・水は飲みたいし、肉も食いたい
・今回も話題が出てきたが、肉は再現してでも食べようとする
 
〇土や石
・栄養分やミネラルを摂取することは重要
・水の中に含まれていたりもするが、直接齧ってみても良いかもしれない
・あるいは、溶かして飲んでも良いかもしれない
 

ファシリテーターより

今回もありがとうございました!
ファシリテータ―の木原です。
 
今回は前回とは打って変わり、身近で考えやすいテーマということで企画してみました。「食」は我々が生きるうえで欠かせないものです。それ故に、古今東西皆が常に関心を持ち続けてきたテーマであり、私たち自身も、自分が食べるものについては少なからず関心があるのではないかと思います。
 
準備のための勉強やグループトークの中で、我々は基本的に食べたいもの(好んで食べるもの)があり、それはいつの時代も人はそれを追い求め続けるということが印象的でした。
例えば「肉」です。日本では奈良時代や平安時代、仏教の影響で肉食禁止令が出されることもあったようですが、それを守っていたのは中央の貴族だけであったり、また隠れて食べる人もいたとのこと。さらに禅僧たちは肉を食えないから大豆でそれを“模倣”していたりもしました。豆をそのまま食べるのではなく、「肉のようなもの」を作っていったのです。これだけでも、「肉を食べたい」という欲求は偉大なのだなということが分かります。
 
未来の食については、やはり昆虫食はキーワードとして出てきますね。人口が増加し、食料の確保が必然的に問題となってくる時代、身近にいくらでも湧いて出てくるたんぱく源。たしかに注目せざるをえません。
 
自分の生まれ育った環境が自分の基準になるということも、とても興味深いと感じました。インターネットがない時代に生まれた世代と、小さなころからスマホがある世代とではITに関する認識や価値観が根本的に異なるように、食についても、確かに同じことは言えるかもしれません。
自分たちが生きているうちに昆虫食をするようになった場合、苦手だったものを克服する感覚が強いかもしれませんが、そもそも元々昆虫食をしている人にとっては何も問題ではないということですね。上述もしましたが、食については自分たちの嗜好を他のもので代用してでも追い求める傾向があるように思えますので、新しい食に関する価値観を持った世代の人たちが、さらにその先の時代において、その価値観を基準とした様々な「食」を生み出していくのかもしれませんね。
 
ご参加くださった皆様、ありがとうございます。
またやりましょう!
次回は、
2月18日(金)19:30~21:00
第149回「成功と失敗」
を予定しています。
 
引き続き、楽しくて学びになる探究の場を実施してまいりますのでお楽しみに!