第163回「プロとは何か」

第163回 探究型ワークショップ実施!
テーマは「プロとは何か」です!

今回の問い

「プロ」とはどんな人のことを言うのだろう。
またあなたの周りにそう呼べる存在はいますか?

インプットセッション

>>私は居眠りのプロだぜ…!?
(校長先生の話ねていた勢)
>>ファーブルも好き!
(昆虫採集しすぎで職質され、そのために勲章をつけて歩くようになった)
>>過去問解くのも、ある意味タイムリープですな。。。!
>>レーニンは”いろいろ”すげえもんなあ。。。
>>聖職者が神に宣誓する、、的なやつがプロフェッションだったかと。
>>商業プロが稼ぐためなら、成功かも…ですね
>>おお、すごい動員数!
>>ファンと皆の士気向上に役立っているわけですな

探究

ー--

<<理科の先生 Iさん>>
僕のイメージは匠ですかね。
伝統的な職人の究極的な技術を保持し、尚且つ、後進の技術者に対して自分の持っている技術を披露し、指導するなど人間的にも尊敬される立場の人を言うので。
この匠と言われる人たちには、職能的な技術
(例:宮大工、指物師、木地師、和紙職人、摺り師、彫師、仏師、金工細工師、機織り職人、染色職人、鬼瓦職人、陶芸職人、漆塗り職人、畳職人など多数の分野に広がっている)
と共に、この道何十年という一つの道を突き詰めて来た、極めて希有な存在として世間にも認められる存在である。

こんなことも考えました。プロとプロ意識の違いとは・・・
「プロ」と「プロ意識」とは、似て非なる言葉ではないか。
職業としてはプロであっても、プロ意識を持てない人もいれば、アマチュアであってもプロ意識の高い人もいる。 
自らが関わっている仕事やプロジェクトにおいて最善を尽くし、当初の期待値を上回るパフォーマンスを発揮できる人が「プロ」であり、そのためにどうすべきか考えて向上心を持ち続けることが「プロ意識」だろうか。
プロ意識の高い人は、成功するか失敗するかを考える前に、第三者からの期待値をどれだけ上回ることができるかをいつも意識していルカかなと・・・・・。
マインドなのかな・・・・・
うちの祖父、父は、番匠、棟梁でした。

最後に
「バットの木は、自然が何十年も掛けて育てています。
僕のバットは、この自然の木から手作りで作られています。
グローブも手作りの製品です。
一度バットを投げた時、非常に嫌な気持ちになりました。
自然を大切にし、作ってくれた人の気持ちを考えて、
僕はバットを投げることも、地面に叩きつけることもしません。
プロとして道具を大事に扱うのは当然のことです。」

↑イチローの言葉


ー--
<<中3生 Kさん>>

「プロ」とは
・自分のやっている部門に対して感謝している人
・自分の調子をよくわかっている
・みんなから最強であってほしい(になってほしい)と思われている
・体調管理がうまい

>>ティルト(不調)対策ができるやつは良いプレーヤーですよね!

ー--
<<中1生 Tさん>>

専門家
ある分野に対する高い能力を持っていたり、質の高い仕事をこなす人。

>>「プロとしての資格」と「プロとしての要素」
(免許はスタート)
>>免許を取って終わる、合格して終わる、と言うのはよくあること
>>「資格」や「プロテスト」と言う基準がある

ー--
<<広告・コンサル業 Sさん>>

【「プロ」とはどんな人のことを言うのだろう?】

>基本的には、、
報酬と引き換えに責任を負う者。
(漢字圏でも”专门职业的人(≒専門職業人)”的な訳語が一般的)

>消去法的に考えれば、、

a.目的を達成する(≒短期的な勝利とはかぎらない)スキルのある者。
(↑そうでなければ詐欺師であろう)

b.依頼者(クライアントや観客)を持つ者。
(↑そうでなければ趣味であろう)

c.(特に依頼者の)倫理観を考慮する者。
(↑そうでなければマッドな専門家/独裁者であろう)

*専門家は知識を有しているだけに、素人を騙したり、倫理観を踏みにじるのは大抵容易い。だからこそ、そうしないものがプロではないだろうか?
*英語の”profess”は神の前で(マジだと)公言するという意味だけではなく、”そのふりをする,偽る”の意味もある。(恐ろしい話、、)

>おまけ:
何故、アマ/プロ話がよくされるのか?

1.プロなのにブロっぽくない人がいるから。
(≒ちゃんとしたブロにお願いしたいから)

2.練度を上げることで気軽に楽しむことができなくなることがあるから。 (amateurという単語はフランス語の「~を愛する人」という意味を表すamateurという語から来ている)

3.”出来ること”、と、”よく出来ること”、の差を知りたいから。
(例:野球が出来ると、野球選手になるはスキルの要求レベルが異なる)

4.”良く出来る”人になりたいから

5.自分でも出来るようなこと(レベルは違うが)でお金(大抵は高額)を稼いでいる方のことを知りたいから。

6.プロになる方法(大抵の場合はそれでお金を稼ぐ方法)を知りたいから。

7.その他(なんかいろいろ)

>心構えとしては
皆アマチュアであり(それを愛し)、プロであるべき(スキルを高めよう)。

【またあなたの周りにそう呼べる存在はいますか?】
ここにいる皆さんはプロフェッショナル
(少なくてもその魂を持ってお話をしている)
だと思っておりますー!

>>「アマ」⇒「アモーレ」=「好き」
>>好きなことを好きなようにやっている
>>プロとアマの間には天と地の差がある
>>ただ好きな人と、それを突き詰める人
>>野球選手と野球ファンの間には、大きな差が、、

ー--
<<教育業・留学関係 Oさん>>

まず、カズはプロだと思いますね。
サッカー選手としてか広告塔としてかは別として、
彼がいることで人とお金が動くことが何よりの証拠。
それでも彼がやりがいを感じているなら何の問題もないでしょう。

反対に、
イチローや松井は、
自分のプレーが一流レベルに通用しなくなってきたと思えば身を引いた。
イチローはそれでも常人離れしているけど。

プロとは、
その人にお金をかけてもいいと思える人の事ではないか。
お金を出してそのプレーを見に行く、
お金を出して依頼をする(文章を書く、デザインをする、運転してもらうなど)、
お金は価値の代替物だから、それと置き換えができる存在。

スポーツを題材に話を少し飛躍させてみると、
「超一流のプロ」とは、
誰もが真似をするとか、
誰もがやったことがないとか、
そういった実績を残す活躍をしている人でしょう。

ここでも大谷翔平。
今シーズン、メジャーリーグは新しいルールを採用しています。
指名打者制度を解除して投手が打者として出場した試合に、投手として降板後に指名打者として試合に出続けることができる、
というルールです。
これは、
投手として出場した大谷が、
従来のルールだと投手としての登板を終えた場合(たとえば5回とか6回とかに)、
もうその試合には出られない、というルールだったのを、
投手として終えたあとは指名打者に登録を変えて打者としては出続けていいよ、
というルールです。
このルール、通称「大谷ルール」と呼ばれています。
メジャーリーグが大谷のために(これから出てくるかもしれない大谷のような選手のために)ルールを改正しました。
今までなかった道をつくったのです。

ちなみにポジションにおいても、
数年前から、
投手(pitcher)、野手(fielder)という登録種別がなかったものが、
二刀流(two-way player)というのができました。
本当にすごい。
歴史をつくっている。

過去さかのぼれば、イチローの活躍もまさにすべてを抜き去ったような「前人未踏」なんだけれども、
大谷は「誰もやったことがない」というところがスゴイ。
超一流のプロは、こうして道をつくる、だれもが真似したくなる、
というような人のことを言うのかなと思います。

>>「ただ上手い」「ただ依頼される」存在はけっこういる
>>でもその中で、その先の枠組みが変わってしまうようなことをやる人はめっちゃ強い
>>ルールメイカーは、ゲームを面白くするプロ?
>>ルール遵守よりも価値のあることはやってしまえというのが欧米の文化
>>一方で、一つのことを極めた結果新たな枠組みを作ってしまう人もいますよね
⇒鬼滅の刃の善逸君とか
>>ルールや枠組みによる縛りは、良い方面に働く場合とそうでない場合がありそうですね

ー--
<<学校の先生 Yさん>>

プロとは,習得した,あるいは鍛錬の末に手にしたした技術や知識が、お客さん(顧客,観客,クライアント)にとって希望がかなうか,どうかを考えられ,実行できること。
 →構成を変えたり,場合によっては,無くしたりできること
 →技術そのものはプロもアマチュアも変わらなかったりすることもある。

 →そこがアマチュアとは,使い方考え方が大きく異なる点

>>ライセンスの賞味期限が分かると良いのかも、、
(現状、多くの業界で“更新”すること自体は楽)

ー--
<<雑談>>

「歯医者さんってどうやって選んでる?」
最近行った歯医者さん、最新の設備と技術
色々な方法を選べる
ビジネスという側面でもそうだけど、プロだなって思った。

2~3件回って比較してます!

僕も、床屋さんなんですけど、いくつか比べて、一番切り心地の良いところに通っています!

セカンドオピニオンって大事かもですね~
そうですね!
塾とか受験でも、制反対の先生の話を聞いてみた方が良いかもしれない
(ポジティブな先生と、ネガティブな先生と)

ー---
<<ファシリテーター 木原>>

サッカーを事例に考えてみる

〇(辞書通り)それで食っていける人
・J1の選手も、JFLの選手も、サッカーでお金をもらっている
(お金払ってもいいと思う人がいる)
その時点で“一応”プロ

※でも、周りがプロと認める要素は他にありそう。

〇どんな時でも結果を出せる人
(単に技術が高いことではない)
⇒それによって、周りが安心して任せられる存在

遠藤のPKはすごいし、
イニエスタのボールさばきもすごい。
しかし我々でも、1000回に1回くらいは同じことができるかもしれない。
彼らの真にすごいところは、何度やってもそのクオリティを維持できるところ。
遠藤は、
例えマンチェスターユナイテッドが相手でも、
デンマーク代表が相手でも、
ワールドカップの試合でも、
フリーキックやPKで点を決める。

カズの凄いところは、ここぞの場面で決めるところ
例えば、東北大震災直後のチャリティーマッチ
一言で言えば「持っている」
サッカー選手としてはもうプロと呼ぶには厳しいかもしれないが、
人々に感動を与えるという意味でプロの仕事をしているかもしれない。


他にも、、
・細部までクオリティが高い
⇒基礎の完成度が高い
⇒故に、ブレない

・10000時間以上本気で取り組んでいる
⇒その後も、その時以上に成長している

☆「この人はプロだなぁ」と皆が思う人
「プロ」であるかどうかは周りが決める

〇「天下の大将軍」と「弱っちい末端の将軍」
どちらもその国においてはプロの軍人(将軍)だけど、、
この違いは何だろう。

〇身近でプロだと思う人
・近所のラーメン屋さん
・いつも髪を切ってくれるお兄さん
・知り合いの薬剤師(漢方薬局屋さん)
⇒いつ、どんな状況でも処方を出してくれる
⇒自力で大病を直してしまった
自分は、自分の仕事において、まだそこまで高いレベルに至れていないなぁと思う。

ー--

ファシリテーターより

今回は「プロとは何か」ということで、
「プロ」
と呼ばれる人達について考えていきました。

一応辞書的な意味はあるけれど、
今回の議論でも色々な視点が出てきたように、
「プロとは何ぞや」
という問いについては、決まった正解がある訳ではありません。

今回はあえて「身近な存在」について考えていただくとともに、
あわよくば、
「自分自身はどうだろうか?」
と考えるところまで至れたらいいなと思い、企画してみました。

今回はテーマの設定上、
出てくる話や自分で喋ること一つひとつが、
自身の仕事に対する教訓となり、大変身が引き締まる思いでした。(笑)

ご参加くださった皆様、ありがとうございました!
またやりましょう。

次回は
7月22日(金)19:30~21:00
テーマは「民主主義の仕組み」
を予定しています。
引き続き、楽しくて学びになる探究を実施してまいりますので、お楽しみに!