第230回「AIと将棋の未来」

第230回 探究型ワークショップ実施!
今回は『AIと将棋の未来』というテーマで探究していきました。

今回のテーマについて

企画者の山田です。

今回は、
「将棋AIによって、将棋の未来はどうなっていくか?」
について考えていきました。

先日の藤井さんの八冠達成の話と将棋AIの話をTVで見て、興味を持ち、今回テーマとして選定いたしました。

チェスの話で合った通り、AIによりチェスを進化させるといった話も近年出てきております。
今後これは、他のものに対しても起きると思います。
自分の中では、チェスのように新しい将棋の遊び方みたいなのが出てくるのではないかと考えています。

 

当日ファシリテートを担当させていただいた木原です。
制作者の山田が急遽本日参加できなくなってしまったため、代わりに当日の運営を担当させていただきました。

少人数でのグループトークでしたが、今回も深くて面白い学びや気づきを沢山いただきました。

まず
「多様化とは何か?」
ということについて。

AIの登場によって将棋の戦術が多様化したと
日本将棋連盟のHPでも語られていますが
そもそもそれは本当に多様化なのか?
という意見になるほど、と思わされました。

色々と出てくる戦術が横並びなら多様化と言えるけど
最終的に強い戦術に落ち着くのであれば、
多様化というよりも進歩・アップデートではないか
ということですね。

このやりとりから
将棋AIの発展によって
将棋がどのように変わっていくのか
という問いについて根本的に考え直すきっかけを得たように思います。

また、私は自分で考えるうえで
AIと人間が戦う・対話する
といった視点でばかり考えていましたが、
AIの進歩によってテック界隈がどのように盛り上がるか
という視点も話の中で出てきて、感銘を受けました。
例えば「AIどうしを戦わせて楽しむ」というのは
凄く面白そう打なと思います!

またこれに付随する話題ですが、
強すぎるAIに対して人間だけ1つルールを追加できるなど、
人間の「楽しみたい」という欲求、遊びを追求する姿勢は
再現がないな~と、感動しました。

まだまだ自分が思いつかないような遊びや楽しみ方が
いくらでもあるのだなと思わされます。(木原)

グループトーク

参加者の意見・やりとり

将棋の未来はどうなっていくか

〇多様化する

〇「如何にやっていた楽しいか」を追求した将棋ベースのゲームが発達していく

ーーー
〇何も変わらない
ゲームの攻略情報に簡単にアクセスできる昨今
一部、攻略情報ありきのゲームが出てくることはあるが、、
まあ、それでも初めは見ないでやる
見ようと思えば見れる
そのうえで自分なりに楽しむ

将棋も同じ
いつでもAIの意見を聞くことができる
けど自分で考えることを楽しむ

AIは対決相手にもなるし
対話の相手になる

AIとの答え合わせを楽しむ

その意味では、、
将棋そのものがどうかというよりも、
将棋を指すことの意味合いや価値は変わってくるかもしれない。

全パターンを網羅してくるAIは作るけど、使わない

多様化⇒本当?

短期的には多様化だけど
中長期的には強い戦法に落ち着くのでは?

最強の将棋AIが誕生したら
将棋がつまらなくなってしまうのか?

色んなルール、遊び方がある

テック業界が盛り上がる

現状、AIには「過学習」などの課題があるので、最強には程遠い。

将棋界のレジェンドと呼ばれ、永世七冠の資格を持つ羽生善治九段は、著書『人間の未来 AIの未来』(株式会社国宝社)で「人間同士の対局をより魅力的なものにして、AI対局以上の価値をつくり出し続けていけるかが問われている」と語る。

そのためにはAIとどう向き合うべきか。
AIには決定までのプロセスがブラックボックスであるという特徴がある。特にDL系は学習プロセスを追うことが不可能であり、最善手は示されるが、それが何故最善手なのかはAIは答えてくれない。人間は論理的な生物であるが故に、「何故」というプロセスを知ることにある種の充足感を得る。そこで最善手の論理的解明こそが、AIにはできず、人間である棋士にしかできないことではないだろうか。

また人間は、プロセスを納得することなく結果を受け入れることが難しい傾向を持っている。羽生九段は同じく著書の中で、「医療の現場でAIを使っていくときに、患者さんに『どうしてこの治療法をするんですか』と聞かれて、『理由はわかりませんが、確率的に高いからです」という説明だけで命を預けてもらうことができるでしょうか」と問いかける。

同じく将棋棋士も人間であり、それを大衆娯楽として享受する側である視聴者もまた人間だ。我々が将棋解説無しでは100年に一手などと評される指し手を楽しめないのと同じで、人間によるプロセス解明を除いては将棋は成り立たない。AI同士の対局が面白いのも、同じく人間がその「神の手」を解読しようと躍起になる情熱に裏打ちされている。

プロセスを知りたいという人間がいる限り、人間対人間の対戦は無くならないかな?

【将棋Aiによって、将棋の未来はどうなっていくか?】

将棋に限りませんが…
(これ、AIはどうかえるか?という話ですね)

1,解析しつくされる
2,それでも競技として存続したいなどの”価値”を見直す方向となる。
3,(汎用型)AIにそれを遊ばせる(人間はプロデュース側)

例えば…

A,即興的ルールの追加(現行AIでは解析できない(してない)要素の追加);PVPでもPVCでも

*チェスボクシングとかMTGのカーンとか、変則チェスとかあみだくじ的なものとか…

B,人間の限界追及という感動と共感

C,ゲームをする人間に対する作用(学習による副産物、心理安定とか論理思考とか友好関係構築とか…)

おまけ:そんなイメージ
ソロバン10段は無駄か?→そんなことはない。

企画者の意見

将棋AIによって、将棋の未来はどうなっていくか?

将棋AIを研究し尽くす棋士が現れる
将棋の新しい楽しみ方が見つかる
将棋と同じようなゲーム性のあるゲームをAIが考える
将棋の手数がすべて読まれてしまいそうになって、 協会がAIを封じる

ご参加くださった皆様、ありがとうございました!
またやりましょう!

引き続き、楽しくて学びになる探究を実施してまいりますので、お楽しみに!

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